論文
行動医学研究 27, 1, 39-51 (2022)
Acceptance and Commitment Therapy: ACT理解度テスト(ACT Check)の作成の試み
著者
井上和哉、新堂光太郎、村松穂香、林幹浩、大月友
カテゴリ
論文
Abstract
本研究では、Acceptance and Commitment Therapy: ACTや心理的柔軟性モデルに関する理解度を測定する指標(ACT Check)を作成し、その妥当性と再検査信頼性を検討した。ACT Checkは心理的柔軟性モデルの理解を測定する理論編(28項目)とストレス場面への対応に関する応用編(24項目)の2つから構成される。研究1では、ACTの専門家群24名、ACTの知識がある大学生群22名、ACTの知識がない大学生群21名が調査に参加した。その結果、ACTの専門家群が最も高いACT Check得点を示し、当該指標の既知集団妥当性が示された。研究2では、ACTの研修によってACT Check理論編の得点が増加することが示された。本研究結果から、ACT Checkは心理的柔軟性モデルやACTの理解度を測定する指標として、一定の妥当性と再検査信頼性を有することが示された。